いいものはいい - NO GOOD PEOPLES

みんなが良いというものはいいものに決まっているのに、なかなか同調できないでいる。ほんとにそんなにいいのかと疑ってしまうし、みんながいいというものは意外に値段が高かったりして、お金がない私はもっと安い値段、もっと質の良いものを探しだす事に人生を費やしてきた。お金がなくても時間はある。インターネットはだれにでも開かれている。だが齢33歳にして、本当にそうなのかと疑い始めた。みんながいいと言っているものこそ、真に良いものであり、値段だって適当なのではないか。私が遠回りして、費やしてきて時間をお金に換算すると、みんなが良いと思うものの方が結局安いのではないか。手始めにもらったエアポッズの旧型を使ってみたところ、これが素晴らしくいい。さすがアップル。今までお世話になっていて中華イヤホンとは比べもものにならないくらい全てがらくちんである。耳の才
能がないので、音の違いは判らないけれど、バッグから取り出して、耳にいれてスマホに接続されてみたいなこの一連の流れが素晴らしくらくちん。私の使っているものはカナル型ではないので、聞いているときも耳がらくでそこもよい。みんなこんなにいいものを今まで使っていたのか。なんでもっと早く教えてくれなかったのかと思うけれど、みんなすごい前からいいよと言っていて、教えてくれていた。私がそれを無視していたのだった。心の中のイヤホンのノイズキャンセリングをオンにして、私以外になにひとつ生命体が存在しないくらい狭い部屋で、ノートパソコンのモニターだけを眺めていたのは私なのだ。とても悔C。
ユニクロUのクルーネックTシャツも最高にナイス。ルメールさん？1500円？ちょっと高いよパスパス。ユニクロの値段設定と品質は巧妙な罠のようなもので、絶対に消費者側が損をするような仕組みになっていると信じて疑わなかった私。柳井さんの顔を見るたびに、ああこの人は悪い人ですとずっと思っていた私。間違いでした。アーメン。冷静になってみれば企業ももちろん利益が大切だけれど、消費者に損をさせるような事は最小限にしたいに決まっている。損をさせようなんて思っている企業はあるわけない。普通に考えておかしいだろう。ユニクロのセールで1 000円になったクルーネックTを試しに3枚買ってみたのだけれど、オンス、シルエット、耐久性どれをとっても1000円以上。毎日着てる。肌寒くなってら長袖も欲しい。
今までは京都イージーとか、プロクラブ、クロスステッチのヘビーオンスTシャツこそ志向なのだよと思っていたのに、本当にあそこまでのオンスは必要だったのかと今の私は考えている。それにタックインをしたときのハリ感というかこなれた感じがしてすごくいいのだ。本当にいいじゃん。もっと早く教えてほしかった。インスタで詐欺師みたいなインフルエンサーがすごい推していたのが良くなかった。あれを見て私は絶対にこいつに騙されたくないと思ってしまった。もっとみんなを信じよう。心の扉を開けてみよう。好きな人には好きって言おう。嫌いな人にも好きって言おう。自分のためではなく、誰かのためを祈って踊ろう。ライフル銃の銃口に一輪の花を挿そう。本気でそう思った。
もうひとつ最近買ったベーシックが山と道のライト５ポケットパンツ。上ふたつに比べれば存在自体はマイナーかもだけど、山を登ったりする人からは大絶賛のブラント。私も10年前に初めて買ったのは山と道でした。昔は知る人ぞ知るみたいな感じで、着ていることで優越感があったのだけれど、今は山に登るとみんな履いている。みんなが履いている=フェイク野郎という偏った思想のおかげで、ここ数年山と道を買う事が出来なくなっていた。ところが6年くらい履いているライト５ポケットパンツがいよいよぼろぼろになってしまい、これは買いかえるしかないと思って購入。結果最高に良い。たまらなくよい。グレーを買ったので仕事にも履いて言っている。リーバイス501 、山と道５ポケットパンツ。本当にそれくらいの完成度。もうずっと履いている。山と道を履いている人を見ると、わかるわかる本当にいいよねそれ最高だよね。と頭の中で語りかけている。スマホポケットのサイズも近年のスマホの大型化に追従してすこし大きくなっていたりして、どこがフェイク野郎なのだ。これこそがリアル。リアル太郎。山と道はリアル太郎。一緒に買ったメリノウールのロングスリーブも最高。結局いいものはいいのだ。今後は私以外は詐欺師のフェイク野郎という認識を捨てて、いいよと言っているものは積極的に試していこうと思います。人は一人ではないのだ。人と人の相互作用によって初めて自分の輪郭が定義される。私はあなたの存在を決定づけるし、あなたも私の輪郭を濃くしてくれる。持ちつ持たれつ。ジェームズ・タレルでやっていきましょ
う。