日が長くて夜が明るい。夜の街は皆楽しそう。喫煙所には列ができていて、スーツを着て並んでいる人たちは暑くて辛そう。どこか適当なところで煙草を吸おう。歩道橋の階段を登り切ると、そこで終わり。反対側の歩道には通じていないからもうどこにも行けない。カバンの中を漁ってみるとライターも忘れたようだし。何もできない。暑くないし寒くもない。夜だから疲れている。朝ではないから眠くはない。
東京駅の丸善に寄る。孤独が押し寄せてくる。大人は子供のための中学受験の参考書を選ぶ。社会人は人生観についての本を読む。社会と切り離された言葉を本にして売る。大人と社会人はその本を買わない。
