NO GOOD PEOPLES

仕事が出来ない

他人の傘に入れるような人間になりなさい

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梅雨はやる気ができないので、仕事が溜まっていく一方。残業をする程の気力もないので定時の音楽が流れた瞬間にタイムカードを押して退社する。もう見慣れた定時退社erの皆様と階段を颯爽と下り出口に向かう。雨が降っている。傘は職場のデスクの下で、もう今更上に戻る気力も無い。Patagoniaのフーディニで誤魔化して行くかとゴソゴソしていると、後ろから入っていきますかと聞かれる。出来た後輩がいるとこういう時に助けてもらえるのだ。最高である。その後輩も定時退社er。おれたちには共通言語として、早く帰りたいという強い思いがある。強い思いが熱気に変わり、東京の街に雨を降らせる。梅雨はおれたちの家に早く帰りたいという気持ちそのもの。具現化した帰宅本能。えへえへ笑いながら後輩の傘にしゅるりと入り込み、駅まで一緒に歩く。最近どうよみたいな話から家はノリで買うなという私が唯一伝えたい事を話しながら歩く。私を無事にコンコースまで送り届けた後輩は地下鉄の改札へと消えていった。感謝です。もうあなたは後輩ではありません。先輩です。傘を持っているものが上にであり、持っていないものが下。この世の理。

ずっとこういう人間でありたいと思う。傘を持っていなくても誰かがしょうがないなこいつはと言って、傘に入れてくれるような人間でいたい。誰にとってもも同等かそれ以下みたいな存在でいたい。こいつならまあいいか。みたいな存在でいたい。家の最寄駅についても雨が降っていて、嫁にLINEをしたらもう少しで着くから待ってなさいと言われて、嫁の傘に入って家に帰る。おれはマジでいい感じの人間になれてる気がする。